好きなアニメ、ゲーム、アイドルって気がつくといつの間にかもう戻れない場所まで来ていて、その地に足を踏み入れたばかりの頃を思い出せなくなりますよね。というわけで、ファンになってから2年になる人間の、CIX입덕記です。
※この記事は2023年1月に書きました。
1.楽しい遊園地
CIXというグループを初めて認識したのは2021年2月6日でした。この時CIXは、4thミニアルバム「HELLO Chapter Ø. Hello, Strange Dream」でカムバックしたばかりでした。K-POPオタクになって半年経つか経たないかくらいだった自分は、別のグループのオタクをしながら推しと同じ所属事務所のアーティストや大手事務所ドルの曲を聴く程度だったのですが、ROMとしてフォローしていた方が「この曲良いね」くらいのノリでリツイートしたCinemaのMVをきっかけに確実にピクスとしての道を歩んでいきます。
上の画像は、衣装が可愛かったので絵を描く時の資料として保存したのですが、それと同時にあまりにも綺麗なCinemaのMVに衝撃を受けます。「まさか自分がこのような青春・清涼・光のグループに惹かれるなんて……」と思いながらも映像の美しさ・曲の良さに、自分の中でCIXがどんどん気になる存在に。しかし、天邪鬼なので何故か「絶対に深入りしないぞ」と思いピンクモリのベジニョンさんの画像をいいねし、保存しながらも20日間くらいCinemaだけを聴き続け、他の曲には手を出しませんでした。今思えば20日間ずっとCinemaを聴いていた時点で、ピクスの素質アリアリですが。
2.無意識って怖い
この時の自分はCIXを完全に「かわいいコンセプトの清涼グループ」だと認識しており、いつも影のあるキャラクターやメリバ、闇の創作物を好んでいた自分にしては珍しいなどと思っていました。しばらく抗い続けた末にとりあえず他のMVも観てみるかと、次にMovie Starを視聴。こちらはCinemaとは打って変わってシックな印象。「Sheって誰やねん」と思いつつも物凄く格好いいデビュー曲で、好きな曲になりました。絶対これでデビューしたいもんね。
しかし、他のMVも見ようとCIXのYoutubeチャンネルを漁っているうちに何かがおかしい、自分は重要な手がかりを見落としている気がすると感じるように。そしてその直感は当たります。
何ですか?この曲は。
そもそもJungleというタイトルの割に全然ジャングル感が無いし、大勢の人間が何かに群がりメンバーは鎖に繋がれ、ずっと画面が暗い。しまいには
「ハァ……ハァ……ハァ……………………Run」
意味がわかりません。
「先ほどまでのキラキラと笑っていた夢の中のような少年達はどこへ……?」そう思った自分は、無彩色のサムネに慄きながらも次にNumbを視聴。
何ですか?このサビは。
それまでの鬱屈とした曲の雰囲気をぶち壊すかのようなサビ。今となっては大変失礼な感想ですが、サビで作曲家がヤケクソになったのかと思いました。というかこれが初カムバ曲……?再生回数、急激に減ってるし。(本当に失礼)
ここまで来るとかなり混乱しながらも、己に流れる闇のオタクとしての血が騒ぎ出します。そしてとうとう、全ての元凶となる動画にたどり着きます。
もう何の動画なのか分からなくなっていますが、先ほどのNumbのティザー(というかCIXのコンセプトをガッツリ表現したストーリーフィルム)である'Hello, Strange Place' Story Film (Episode 01. Butterfly Effect)です。内容はかなりショッキングな表現を含みますので、視聴は心に余裕がある時に。プロモーションとしてどうなんですか?全年齢版(たしか)である
CIX、おもしれーじゃねーか──‥
夢と希望がいっぱいの楽しい遊園地に来たと思ったら、いつの間にか地獄密林にいました。結局、無意識のうちに地獄に惹かれていたというわけね。今回も闇のオタクを脱せず。
そこからはアルバム曲も含め良い曲しかないことに驚き、ステージ動画やバラエティを漁る日々……。最初の方に観たバラエティがHELLO CIXだったためメンバーの人柄や関係性が全く掴めませんでした。めちゃくちゃ余所余所しい。4月の新入生か君たちは。
3.べジニョンキングダム
しばらくはメンバーのことが全然分からず、CIXってどんなグループ?と人から訊かれても(訊いてくる人なんていなかったが)「さあ……?」としか言えないような解像度だったのですが、何となくべジニョンさんに惹かれていました。ピンクモリだったし。猫っぽいし。
Cinemaの時はとにかく愛嬌たっぷりで、「プロだ……」と思っていたのですが、同じ活動時期にアルバム曲として披露していたのが『Young』という曲です。
何も言わないので何も言わず以下チッケムを観てください。
面白い。
めちゃくちゃ格好つけている。あまりにもキザすぎる。こんなに格好つけても全然嫌味がなく、むしろ様になっているアイドルなかなか見ないけど。キムタク?
自分は真剣に、本気で取り組んで、その結果ある境地に達した者にしか出せないオモシロが本当に好きなんですが、ベジニョンさんはその極めし者だと思います。こんなに「ラブリーセクシーキューティー」としか言いようがない男、こちらも生半可な気持ちで推すのは失礼に当たるのではないか?
ワナワンのワの字も知らなかったので、もっとベジニョンさんのことを知ろうと過去の動画を観たのですが、全然いまのベジニョンの霊圧が感じられませんでした。おもしれー男をおもしれーとだけ思えるうちはまだいいのですが、「プデュの序盤で自分に自信がなく床ばかり見て踊っている姿」でもうダメでした。じゃあ自分がさっきまでおもしれーと思っていた“格好つけ”は彼の今までの努力の表れということ?
よく漫画なんかで、絶対的な強さを持ったカリスマ的存在がふとした時に見せる弱さに心を掴まれることがありますが、そんな感じです。というか、ベジニョンさんって最初は怖い印象だったけど知れば知るほど凄くまっすぐでとても可愛い人でした。こうして人はベジニョンキングダムに入国していくんだね。
ここまでおもしれー男としてベジニョンさんのことを書いていますが、彼の努力家なところ、考えがはっきりしていて、何事にも本気な姿勢を尊敬していますし、大好きです。自分に厳しく、常に上を目指す姿が眩しくて、初めてその輝きを知った時から瞼の裏に焼きついて離れません。2022年8月に中野サンプラザで見たMovie Starの後奏での踊り、命懸けてるのでは?というほどの気迫でした。
4.その後
Cinema活動期間中の、ブイライブをやる回数の多さ・時間の長さに驚いたり、過去のコンテンツを視聴しメンバーのことを少しずつ理解し始めたところで、2021年7月に初フルアルバムのリリースが発表されます。今まで各ミニアルバム5曲ずつだったのに10曲も聴ける!嬉しい!それに加え、バラエティ企画も決定。
各話50分前後、全6話となかなかのボリューム。しかも、あのGOING SEVENTEENのスタッフが関わっていた気がします。(うろ覚え)成人男性5人が深夜に身を寄せ合い、赤ちゃん犬の真似をするという恐怖のゲーム、赤ちゃん犬ごっこも初公開。
8月17日にWAVEのMVが公開。信じて聴けるCIX。『'OK' Prologue : Be OK』本当に名盤です。当時、道ですれ違う人全員にこのアルバムの話をしそうになっていました。
MVの最後に前作までのストーリーと繋がるシーンがあるのですが、この映像がきっかけでピクスになった方を何人か観測。闇のオタクは惹かれ合う。
そんなこんなでしばらくROMとしてCIXを追っていたのですが、「ピクスチング欲しい!」と思い立ち、2022年2月にTwitterアカウントを開設します。「半年ROMってろ」どころか1年(ピクスになる前も含めたら1年半)ROMっていました。
5.最後に
このブログを読む方はおおかたピクスかと思いますが、まだピクスではない方のために、おすすめ動画を貼っておきます。
CIXメドレーです。自分がCIXのファンということを除いてもCIXには良い曲が多いので、ぜひ曲だけでも聴いてください。お願いします。必死です。
EXOのLOVE ME RIGHTのカバーです。CIXは特にデビューアルバムがEXOっぽいなと思うのですが、このカバーもかなり良いです。スンフンさんの柔らかくも太い安定感のあるボーカルと、BXさんの確かな実力のラップが核となっています。フニゴニ、ホンマにありがとう。
CIXのことが本当に大好きで、良いグループだと思っていて、その思いがデカすぎるが故に何も言えなくなります。本当はもっとメンバーのことだったり、曲の良さだったりを言語化したいのに……。結局CIXは「かわいいコンセプトの清涼グループ」とはちょっと違いましたが、かわいいシアも怖いシアも両方魅力的です。もっと深まるシアという密林の中を果てしなく迷うよ僕は。いつかピクスの皆さんと真剣流しそうめん大会をし、老人ホームでCinemaを歌いたいものですね。